国語の自主学習・ワーク

おとなの新聞を使った自主学習!身につく3つの力と学習法

小学生の子どもが新聞に慣れながら漢字力をつける自主学習法

おとなが普段読んでいる新聞は「活字や漢字が多く、小学生には難しい」というイメージがありますが、少し工夫することで小学生でも楽しんでできる自主学習にすることができます。

ちなみに、この学習法を息子が取り組んだところ、小学校の担任の先生から「新聞を使った自主学習、とってもいいですよね~」と褒められました!! 担任の先生は40代後半のベテラン教員。専門教科は「国語」です。個人面談中に心の中でガッツポーズしましたよ。

新聞学習は、読解力・語彙力アップにつながる他、高学年からやっておきたい「中学生になるための準備」や「中学受験対策」にもなります。

ぜひ、参考にしてください。

新聞学習で身につく「3つの力」

今回の自主学習で行うのは、新聞から好きな記事を探し、その文章中にある『習った漢字』を見つけて練習するという学習です。

記事は、好きな食べ物・スポーツ選手・興味のある国についてなど、関心があるものであれば何でもOK。低学年の場合は保護者と一緒に、高学年からは自分で読んでから既習漢字を探します。

この学習で、3つの力が身につきます。

  1. 既習漢字を文章の中から見つけ出し、適切に読み取る力
  2. 漢字を熟語で覚える力
  3. 実社会でどのように使われているのかを理解する力

小学生は毎日のように新出漢字を習いますが、まず漢字ドリルで新出漢字を学習し、その後に新出漢字が使われている文章を教科書で読む…という流れが一般的です。

漢字ドリルでは「漢字の形・読み方・筆順・表現例」を中心に行うため、ドリルや教科書に出てきた表現以外の練習はほとんど行いません。

実際、息子が3年生で勉強したはずの漢字が読めないので「もう習ったでしょ」と言ったところ、「まだ読み替えは習っていないもん」と突っ返されてしまいました…。

小学校の学習だけの場合、「学校で勉強した読み方・熟語はわかるけれど、勉強していないものは読めない・書けない」ことが多々あることがわかります。

新聞は、日本や世界で今起こっている最新情報が集まっています。自分の知っている漢字を新聞で見つけることにより、漢字が実社会でどのように使われているか、漢字を学習する意味や大切さを感じることができます。

 


小学生から新聞学習をするメリット

  1. 自分が住む地域以外の日本や世界を身近に感じることができる
  2. 論理的な文章構成に慣れる
  3. 信用性の高い媒体・情報に触れる機会を作れる

皆さんは、なぜ「新聞紙」という名前がつけられているか考えたことはありますか?

文字通り、これは「新しい・聞く・紙」の意味。よって、新聞紙とは「新しいうわさ・評判が載っている紙」ということになります。

新聞紙を用いた自主学習を取り入れていけば、子どもは次第に日本や世界の最新情報がたくさん載っているのが新聞紙であることを理解していきます。

昨今はインターネットでも気軽に最新情報を入手できますが、それらは本当に「正しいのか」というとそうではないものも存在します。信用性の高い情報源に小学生期から触れさせ、ネット情報に踊らされない子供に育てたいものです。

新聞紙を使った学習をする際は、ぜひ「新聞紙」の意味に触れてみてください。

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準備するもの

用意するのは、以下の7つです。

漢字を定着させるには、子供がいつも使っている学校のドリルを使うのが効果的。漢字がわからなくなったら「学校のドリル」、次に「国語辞典」やその他教材を使うとよいでしょう。

  • 新聞
  • 鉛筆
  • 赤ペン
  • のり
  • はさみ
  • 自主学習ノート
  • 漢字ドリルなど

新聞は「まるごと」そのまま用意するのがおススメです。

子供が好きそうな記事を親が事前に準備しておく方法もありますが、それを行うと、どうしても「親にやらされている感」が出てしまいます。また、新聞紙を1日単位で用意する方が「新聞に慣れ親しむ」効果があります。

また、新聞は最新のものにこだわる必要はありません。

いくつか用意して子供と一緒に記事を探すもよし。オリンピックやスポーツなど子供が興味を持っている記事をあらかじめ探しておいて、それが載っている新聞をまるごと子供に渡し、選択させるのもおススメです。

 

自主学習の手順・学習のポイント

ここからは、学習の手順(参考例)と、学習をする際に気をつけるポイントをご紹介します。

学習の手順

  1. 興味のある記事を探す
  2. 記事をハサミで切り取る
  3. 記事を読む(親の協力が必要・小分けにしてもよい)
  4. 学校で学習した漢字を含む言葉を見つけ、鉛筆で○をつける
  5. 「言葉の句切りが正しいか」親が確認する→正しければ赤ペンで○をつけ、番号を振る
  6. ノートに記事を貼る
  7. ノートに「番号と漢字」を書く

学習のポイント

学習のポイントは、「こどもが記事の内容を理解した上で、自分の力で『言葉のかたまり』を文の中から探すこと」です。

小学校中学年(3・4年生)になると、学習内容が1・2年生までの「具体的」なものから、少しずつ「抽象的」なものへと変わっていきます。ここで「文をきちんと読んで理解する力」がついていないと、教科書の内容を正しく解釈したり、テストの問題を理解することが難しくなっていきます。

各教科の単元そのものは理解していても、問題文を的確に読むことができないと、点には結びつきません。

すると、次第に「考えているのに正しい答えがわからない」となり、やがて「何がわからないのか、わからない」という悪循環に陥ることになります。

この「読解力」をつける方法として、よく挙げられるのが「読書」です。そして、小学校高学年の子供たちに推奨されているのが「新聞を読む」こと。とくに、中学受験をする場合は「新聞を読んで社会の動向を理解し、自分の意見をもつ」練習をしておく必要があります。

中学受験をしない場合でも、日頃から新聞に触れ、特定の内容について自分の意見をもつ練習は、その後の人生に大いに役立つのでおススメです。

新聞は「活字の多さ」と「内容の難しさ」から、子供にとってはハードルの高い読み物です。これを低学年の頃から慣れ親しむことにより、社会や世界情勢の理解がしやすくなっていきます。

 

自主学習ノートの作り方(例)

今回は、新聞を貼るスペース・漢字を練習するスペースの2つが必要です。両開きページ2枚分を使うと、見やすいノートに仕上がります。

☟漢字を練習するスペースの例

新聞を使った国語の自主学習例2小学2年生の息子に実際に挑戦してもらったところ、18の言葉を見つけました。学習した漢字数がまだ少ないので、今回は知っている表現すべてに○をつけました。

漢字数が少ない場合は、空きスペースに漢字の練習をすしてもよいでしょう。

学年が上がるにつれ、知っている言葉・漢字の数は増えていきます。適宜、練習したい漢字・表現を選ぶなど、やり方を変えていきましょう。

高学年の子供が新聞を使った自主学習を行う際は、漢字だけでなく、知らない表現を国語辞典で調べて学習したり、文章の段落ごとに要約するのがおススメです。

 

「大人の読み物がわかる!!!」という気づきは、子供の「できる」を増やし、子供を成長させてくれます。普段の家庭学習にも取り入れるヒントになれば嬉しいです。

 

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