数独(ナンプレ)は、紙1枚と鉛筆1本があれば「いつでもどこでも」楽しめる、昔から人気のパズルゲームです。
実は、数独は”sudoku”として世界中で愛されており、慶應義塾大学藤沢キャンパス(慶応SFC)の入試問題で使われたこともあります。
脳を活性化する効果があるだけでなく、これからの子ども達に求められる「論理的把握能力」や「空間把握能力」も伸ばせるとあって、最近では小学生や保護者からも注目されているんです。
わが家の息子も、大好き!
そこでこのページでは、小学生でも数独(ナンプレ)を楽しめるように、数独の基礎知識から効果的な学習法、小学生向けの数独パズルなどについてまとめました。
ぜひ、参考にしてください。
数独(ナンプレ)とは?
数独は、別名「ナンプレ」ともいいます。ナンプレは「ナンバープレース」の略で、与えられた条件から答えを論理的に導くパズルです。
基本のナンプレは、1~9までの数字を「3×3のブロックに区切られた、9×9の正方形」の枠内に入れていきます。
ルールはとっても簡単です。
- 【ルール1】
3×3のマス目(濃い線の中)には1~9のすべての数を使う - 【ルール2】
縦9マスにも横9マスにも1~9のすべての数字を使う。
最初に与えられた数字を頼りに、すべてのマス目を埋めることができればクリアです。
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小学生にうれしい数独3つの効果
数独(ナンプレ)を小学生がすることで、期待できる効果は3つあります。
- 脳の活性化
- 論理的思考能力の向上
- 空間把握能力の向上
「あれ?計算力は?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
計算力は、計算をくり返し行うことによって身につく力です。
数独は「パズルに書いてある数字をもとに、ルールに従って空のマス目を埋めていくゲーム」なので、たし算・ひき算などの計算は行いません。そのため、数独をしたからといって、計算が劇的に速くなるというものではないのです。
しかし、数独のパズルを解いて脳が活性化されると、脳の情報処理スピードが速くなります。その結果、計算力の向上が期待できます。
具体的に説明すると・・・
数独で身につく論理的思考能力
みなさんは「小学校高学年から勉強がむずかしくなる」という話を聞いたことがありますか?
その原因は何かを尋ねると、
- 3年生から教科数が増えるから
- 学習する内容が多くなるから
など、さまざまな意見が出てきます。
どれも正解ではありますが、その1つが「具体的なものの考え方から、抽象的なものの考え方への移行が難しいから」です。
どいういうことかと言うと、小学校1・2年生では、具体的な事柄を学び、表現する学習が中心です。たとえば、1年生の算数では最初から計算式の学習をするのではなく、「おはじき」を使って数をかぞえることから始めます。具体的な「おはじき」というモノを使って、抽象的な計算式を理解するんですね。
それが、学年があがると「おはじき」は使わなくなります。文章題を読んで、頭のなかだけで計算式を立て、答えを導き出すようになっていきます。
これは、ただ学年が上がったから内容を難しくしているのではなく、「子どもが9~10歳くらいになると、脳が抽象的な情報処理ができるようになるから」なんです。脳が発達して、漠然とした物事を理解できるようになる。だから「おはじき」は使わなくなるのですね。
しかし、
脳が発達したからといって、すぐ抽象的な内容を理解できるようになるかといったら、そうではありません。抽象的な事柄を説明する力は、別に鍛えることが必要です。
そこで鍵となるのが「論理的思考能力」。
低学年のうちに学習した事柄を抽象的な内容に結びつけ、論理立てて説明できるようになると、高学年の学習はぐんと楽になります。
数独(ナンプレ)は単に1~9の数字をあてはめるのではなく、筋道を立てて思考する必要があるので、論理的思考能力を育てるのには効果的。
遊び感覚で論理的思考能力を伸ばすことができる。それが数独(ナンプレ)です。
数独で身につく空間把握能力
空間把握能力とは、「物事の全体像を把握し、本質を見抜く力」のことです。
「地図」と「スポーツ」について考えてみましょう。
地図を使って目的地に行くには、地図に描かれている情報を読み取り、総合的に判断してルートを決定しますよね。
この時、空間把握能力に優れている人は、地図を正確に読み取り、的確な道を選ぶことができます。
サッカーでは、「自分と自分のチーム、相手チームの選手がいる場所を瞬時に把握する」際に、この空間把握能力が生きています。
サッカーでは、フィールド内の位置を理解し、決定的なパスを出すことでゴールを生み出します。世界レベルで活躍する選手は、この空間把握能力が優れているそうです。
野球であれば、ピッチャーが投げた球がどのように届くかという軌道を察知し、球の落下点を予測してバッドを振ります。打者が打った球を空中でキャッチするのも、この能力が生きています。
このように、「空間把握能力」は勉強のみならずスポーツでも。そして生活すべてで役立つ力です。
数独をつかった自主学習法
算数の自主学習というと、計算ドリルを何回も解いたり、有名な「百マス計算」をしたりなど、計算力を強くするイメージがあるかと思います。
でも、同じことを繰り返していると、小学生も飽きてしまいますよね。
そこで、「数字」という要素を残しつつ、脳科学的にも注目されている「数独(ナンプレ)」を使って、頭の体操をする自主学習をご紹介します。
◇小学生が数独をするときの注意点
最初に注意したいのは、数独(ナンプレ)はゲーム感覚で楽しむからこそ効果があるということです。
数独(ナンプレ)は、継続することで効果を発揮します。残念ながら、ナンプレを数回解いても学習効果がすぐ現れるわけではありません。
親子で楽しめるものなので、ついつい親が必死になりがちですが、小学生が数独に挑戦する場合は「親はあくまで子どものサポーター」であることに留意し、一生懸命にならないように注意しましょう。
自主学習に使う場合は、、
☝学習の目標
- 自主学習にゲーム要素を取り込んで楽しむ
- 数独学習のきっかけを作る
くらいの気持ちがベストです。
最初は、「マンネリ化した自主学習に新鮮味を与えること」、そして「自主的にナンプレに取り組む姿勢を育むこと」を目標することがおすすめです。
◇数独学習のポイント
☝学習のポイント
- 子どもが「少し頑張ればできそう」と思えるレベルの数独を選ぶ
- 慣れるまでは、答えあわせを細目に行おう!
- 自分でできるようになったら、ストップウォッチで時間を測るとゲーム感がでる
9マス×9マスが基本ですが、正直、小学生にはむずかしいです。
慣れるまでは、子どものやる気がなくならないように、マス数の少ないものから挑戦するといいですよ。
おすすめは、プロの中学受験家庭教師である西村則康先生が監修する「小学生のナンプレ」シリーズ。
通常のナンプレは9マス×9マスですが、小学校低学年でも楽しく解けるよう「4マス×4マス」から始まります。次に6マス×6マスに挑戦するので、無理なく大人のナンプレができるように工夫されています。
☟数分で解ける100問
☟ナンプレに慣れたら102問
☟小学校校長おススメ最新作
学年に合わせてコマ数の多い問題に挑戦したり、制限時間を短くするのもOK!
低学年であれば、親子で一緒に。
高学年のお子さんは、お父さんやお母さん・お兄ちゃんお姉ちゃんと競争するなど、対戦型にすると楽しさが増します。
継続学習を考えると、無料のワークシートよりも「小学生向けのナンプレ本」を1冊購入しておくことがおすすめです。小学生向けの本は、子供をベースにした制限時間・解説つき。値段も1,000円以下で買えるので、ぜひ検討してみてください。
自主学習ノートの作り方(例)
今回は、9マス×9マスの標準ナンプレを使って、自主学習ノートを作りました。
実はこれ、小学校2年生の息子が解いた「カラーナンプレ」をわたしが書き写したものです。2年生でも、慣れてくればこのようなナンプレも解けるようになります。
今回は、数独(ナンプレ)のご紹介でした。
ぜひ、自主学習の参考にされてください。
【一覧】このサイトで読める「自主学習ネタ」
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