
息子がZ会で学習しはじめて早いもので3年が経ちました。小学生コース1年生の4月号から受講を始め、春からは中学受験コースの塾併用学習プランで学びます。
通信教育講座は通学する習い事とちがって受講生同士の交流がないので、「実際にやってみた感想が聞きたい!」と思ってもなかなか情報が集められないもの。
そこでこのページでは、息子がZ会小学生コース2年生を学習した感想(~2019年3月)や、新4年生になる息子にどんな効果があったかなどをご紹介します。
ぜひ、通信教育講座選びの参考にしてください。
小学2年生は、苦手が生まれる分岐点だった!
みなさんは、こんな自己紹介を聞いたこと・したことはありませんか?
「ぼく/わたしの得意な教科は〇〇で、苦手な教科は××です。」
わたしは小学生の頃にした記憶があります。好きな教科・苦手な教科のアンケートに答えたり、得意な教科順のランキングを作ったり。いつのまにか自分の得意・不得意ができていて、テストで高得点がとれる教科ととれない教科もはっきり分かれていました。
苦手科目はいつできる?
わが家の息子は春から新4年生ですが、1年生の頃は好き・嫌いの話はしていなかったように思います。1年生の個人面談で先生からお手製の成績表(クラスの平均点・個人点とグラフ)を見せてもらったときも、ほとんどの生徒がテストで90点以上取れており、「1年生の時は差はつきませんから」と先生も言っていました。
2年生になると…
息子が「体育の授業は好きだけど、国語の授業はちょっと退屈」だとか、「市の学力診断テストで平均点がいくつだった」とか、そんな話がでてくるようになりました。
つまり、好き・嫌い/得意・不得意を意識しはじめるのは2年生から(が多い)。そしてそれは、2年生は学習が本格化する大切な時期だということを表しています。
3年生ともなると、成績の差ははっきりついてきます。漢字50問テストを行うと、90点取れる子もいれば、10点台・20点台の子どももいる。2年生での学習が大事だということは、言うまでもありません!
2年生のつまずきポイント
入学したての1年生と違い、2年生は4月からすぐ科目授業に入ります。最近はプログラミングや英語(外国語活動)などの科目が増えたため、学習はどんどん進みます。
国語は、1年生の時は単文(1つの文)を作る練習をしましたが、2年生は長い文章を書くようになります。国語の教科書に掲載されているお話も長くなり、1年の漢字学習量が1年生の80字から160字に増加。
算数は、つまずきの原因になりやすい「ひっ算・かけ算・分数」を学習します。2年生で計算の基礎固めができていないと、3年生で学習する「わり算」が非常に難しく感じられます。
一方、子ども達はこんな風に成長していきます。
- 学校に慣れて余裕が出る
- 下校後の時間の使い方が決まってくる
- 〇〇君、○○さんは〇〇が得意な子、などと友達を評価しはじめる
- 自分は〇〇ができる、〇〇ができないと自分を認識しはじめる
つまり2年生は、自分の得意科目・得意科目を認識しはじめる時期、そしていつ宿題をするのか・どのくらい勉強するのかという「学習習慣」が決まる時期といえます。
Z会小学生コース2年生を学習した効果

わが家は小1もZ会でしたが、実は2年生では別の通信教育講座も考えました。スマイルゼミ・小学ポピー
・ドラゼミ(まなびwith
)…。いろいろ資料請求をして試してみましたが、やはりZ会継続を決意。
結果論ですが、息子にはZ会が合っていたように思います。
Z会小学生コース2年生で学習して良かったのは、
- 学校の宿題(自主学習)にちょうどいい分量
- 計画立てて学習する習慣がついた
- 教科書準拠ではないから飽きない
- ゲームやテレビとの相性がいい
- 経験学習が3年生の学習にしっかり生きた
①自主学習に悩まなくていい。
息子の小学校では、宿題の他に「学年の数×10分」の自主学習をすることになっています。Z会小学生コース2年生はスタンダードは1日20分、ハイレベルは25分なので、自主学習にちょうどいい時間です。
2年生は友達と外遊びをしたり、習い事があったりと忙しいので、子どもが飽きずに毎日できる分量だということは大切でした。
そして、1日に学習する分量・内容がわかりやすい点も良かったです。平日の学習は「わくわくエブリスタディ」見開き1ページ15分と、「ドリルZ」1ページ5分/2ページ10分が基本なので、2年生になりたての4月でも自分でできます。
②手動だから計画が立てられる。
スマイルゼミのようなタブレット学習の教材は「今日やること」が自動配信されますが、Z会小学生コースは月の始めに自分で学習計画を立てます。自動の方が便利ですが、いざZ会をやってみると自分で計画を立てたり、今日の学習は何か自分で確認する習慣がつくのでとても良いです。習慣さえつけてしまえば、一人で出来ます。
③教科書準拠ではないから飽きない
Z会小学生コースは教科書準拠ではないZ会オリジナルのカリキュラムで進みます。
息子がZ会を選んだのは学校と同じことばかりだとつまらないから。「小学校で何回も音読している物語をまた家で勉強するよりは、違うことをしたい」というのが、色んなお試し教材を使ってみた息子の率直な感想でした。
親としては、教科書準拠の方がテスト成績もあがるだろうし、100点が取れればその教科に対して自信が持てるだろうと思ったのですが、そうではない場合もあるようです。新しい問題にチャレンジする方がたのしいタイプのお子さんは、あえて教科書準拠ではない方がしっかり勉強してくれるかもしれません。
④ゲーム・テレビとの相性がいい。
最近の小学校では1人1台タブレットが使え、教室には電子黒板。帰宅してからは子ども専用のゲーム機器があり、そしてテレビ…。子ども達はずーっと目を酷使する環境にさらされています。その点、Z会小学生コース2年生は英語・プログラミング学習以外の学習はすべて「紙」です。
息子が2年生だった頃は英語・プログラミング学習はなかったので、「〇〇ゼミはいいなぁ」と呟いていましたが、今は紙とデジタル教材があるので、非常にバランスが取れていると思います。
⑤経験学習が3年に活きた。
息子が3年生になって「Z会でよかった」と心の底から思ったのは、経験学習の豊富さです。

2020年1月まで中学受験コース(トータル指導プラン)で学習していますが、中学受験コースの理科にも体験学習があり、受験生にとって難しい「光の反射・磁場」など実験を行います。体験学習をすると、映像授業の内容がするする頭に入り、練習問題もしっかり解けるから不思議です。
小学コース2年生では、「りかのたね」「しゃかいのたね」という名称で3年生以降の理科・社会につながる体験をします。そしてそこで体験した内容や感想を「てんさくシート」に書いてZ会に提出するので、体で理解するだけでなく、頭の中で整理して記憶することができます。
百聞は一見に如かず!
経験学習は子どもの伸びしろを大きくするので、とってもお勧めです。
Z会小学生コース2年生の「科目・レベル」
2020年度より、Z会小学生コース2年生は「国語・算数・経験学習」に加え、デジタル教材の「英語学習・プログラミング学習」に取り組むことができます。「みらい思考力ワーク」のみ有料オプション講座です。
紙のテキストは、基本3種類。
国語・算数は「わくわくエブリスタディ」と「ドリルZ」で、3年生から始まる理科・社会につながる学習を「けいけん りかのたね/しゃかいのたね」を用いて学習します。
☟教材はこちら
国語・算数のみ「スタンダード」と「ハイレベル」の2種類から選べます。
スタンダードと聞くと基本問題だけと思いがちですが、Z会のスタンダードは「応用問題」まで含みます。スタンダードは「基本問題+応用問題」で、ハイレベルは「スタンダードの問題+発展問題」の組み合わせです。添削問題もレベル分けされています。
国語だけハイレベル、といったような教科別のレベル設定はできないので、どちらか一方をハイレベルにしたい場合は両方申込んで各自調整すればOKです。息子は国語:スタンダード、算数:ハイレベルにが希望だったので、算数のみ発展問題に挑戦していました。
一方、経験学習・英語学習・プログラミング学習・みらい思考力ワークにレベル設定はありません。
Z会小学生コース2年生の「学習サイクル・1日の学習量」
1週間に5日勉強すると仮定すると、スタンダードコースは1日20分・ハイレベルは1日25分が目安です。経験学習や添削問題は、土日など余裕がある時に行うのがおすすめです。

これに、
- 【みらい思考力ワーク】月4回×15分 ※オプション講座
- 【英語】月1回×15分
- 【プログラミング学習】年4回×15分
が加わります。
Z会小学生コース2年生【国語】の内容・感想
Z会というと「受験に強くて記述問題がたくさん出る」イメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、小学生コースは総合的な国語力をつける6要素がしっかり盛り込まれています。
☝Z会の6要素
- 【読み取り】文章構造を理解し、文章を的確に読み取るれるようになる
- 【読む】文章を声にだして読み、日本語の正しいリズム・発音が身につく
- 【聞く】多種多様な文章に触れ、感受性が豊かになる
- 【書く】目的や意図にあった表現力・文章力が身につく
- 【話す】親子の対話を通じ、コミュニケーション力・伝達力を養う
- 【言葉】言葉にまつわる遊び・ゲームを通して、語彙力や言葉の知識を身につける
Z会のメインテキストでは、これらの力を毎日1つずつ学習できます。
☟わくわくエブリスタディの例

中でも、特徴的なのは「話す→書く」です。
これは親子で取り組むワークで、「人の話を集中して聞く姿勢」「大切なことを聞き取る力」「大切なことを自分の力でまとめて表現する力」がつきます。
一般的に、通信教育講座は子ども一人でも学習できることを売りにしているところがほとんどです。しかし、2年生はまだまだ日本語力に乏しく、人の話をしっかり聞いて理解する力が育ち切っていません。低学年の子どもが親が言うことをやらなかったり、すぐ忘れてしまうのは、実は「親の話の中で大切なこと」「親がいいたこと」を理解できていないから、とも言われます。
これからの子ども達は、いずれ1回は受けるであろう入学試験(受験)でも、大量の情報の中から重要ポイントを理解し、自らの言葉で表現する力が求められます。
それらを伸ばすには、日常生活での訓練が大切。
そのため、Z会のメインテキストにはあえて親子で取り組むワークが含まれているんです。わが家では、そういったワークは時間がある休日などに学習するようにしました。
サブ教材のドリルZでは、「漢字や語彙の使い方」を体系立てて学習します。
☟ドリルZの例

ドリルZは1回5分の学習設定になっていますが、数分で解けるもの、場合によっては時間がかかるものがあります。
息子は漢字の反復練習が苦手なので、5分以上かかります。学校で漢字の宿題がでたときは、算数のドリルZにしたり、ドリルZそのものをお休みしたりして、Z会の学習が億劫にならないように気をつけていました。
Z会小学生コース2年生【算数】の内容・感想
教科書準拠ではないZ会ですが、算数は「全国の標準的な進度を参考に」カリキュラムが組まれています。息子の通う小学校と比較すると、すこしだけZ会の方が早め。
とはいっても、Z会のテキストは基本から応用まで学習できるように作られているので、学校で習っていなくても問題はありませんでした。
☟わくわくエブリスタディの例

Z会の算数で好きなところは、工夫した計算ができるようになることです。
例えば、7月号では「順序を変えると簡単に計算できる方法」を学びます。「8+54+2=〇」という問題の場合、前から順番に足していくと筆算を使わなくてはいけませんが、「8+2+54=〇」というように順番を工夫すると簡単に解くことができます。
基礎問題だけでなく、このような応用問題もスタンダードで学習できるところが、さすがZ会だなと思います。
2年生でつまづきやすい「かけ算」も、ただ丸暗記するだけではなく、文章問題で使いこなせるように学習していきます。
算数のドリルワークも1回5分の設定。
数分で解ける回も多くあるので、算数が苦手でも負担になりにくい分量です。得意なお子さんには物足りない可能性がありますが、そんな場合はハイレベルにすればOK。
☟ドリルZの例

Z会小学生コース2年生【経験学習】の内容・感想
経験学習は、身近なものから「理科・社会」の基礎を学習することができる教材です。
学習時間は約2時間。
ちょっと大変そうですが、休日や長期休みの暇つぶしにも使え、なんといっても親子のコミュニケーションタイムになります。1つのことに親子で取り組むと、子どもの満足度がグーンとUPします。平日になかなか親子の時間が取れないご家庭には特におすすめです!
テーマによっては事前に道具をそろえる必要があります。わが家では、お金を息子に渡して予算内で学習費必要なものを購入する練習にしています。家の中にあるものでできるテーマもたくさんあります。
りかのたね
☟学習テーマ(2019年度)

たとえば、7月号は「ゴムの力でとばしてみよう」でした。学習の狙いは、「自分でおもちゃを作り、ものが動く仕組みについて興味をもつこと」と「試行錯誤しながら体験することで考える力・工夫する力を養うこと」です。
まずは、日々の暮らしの中で「動くもの=動く仕組みがつかわれているもの」を探してシールを貼っていきます。時計やエアコン、車も動きますよね。
次に、材料を用意して「ロケット」を作ります。
今回は、ほとんど家にあるもので準備できました。作り方は、写真付きでわかりやすいです。カッターで切るところ、セロハンテープで重ね止めするところが難しかったようで、ところどころ親の助けが必要でした。
完成したら「どうしたら遠くまで飛ばすことができるか」を考えます。ゴムを引っ張る力を強めたり、発射台にかける輪ゴムの数を増やすなど、動く力のもととなる輪ゴムに注目するのがポイントです。
最後に、動く仕組みを理解して終了!
あとは、添削シートを書くのみです。
しゃかいのたね
☟学習テーマ(2019年度)
7月のテーマは「ぷるぷる夏のくだものゼリー」です。
7月号はすでに「りかのたね」を学習したので、実際に作りませんでした。でも、「果物にはとれる季節があること」を学習。たとえば、さくらんぼは春。モモ・メロンは夏。
これを学習したところ、買い物に行くと果物に興味を示すようになりました。バナナは1年中お店で買える理由を考えたり、柿・栗で秋の季節を感じたり。日々の暮らしと学習がつながる素敵なテーマだと思います。

けいけんシート
2年生では、体験したことについて「絵」と「文章」を書きます。
実際に取り組んだ内容なので、意外と描きやすいようです。ただ、息子は作文が苦手なのでうまく書けるかを非常に気にしていました。書く内容に困ったら、けいけんシートに載っている「考えるヒント」と「アドバイス」を参考にすると書きやすくなります。
作文は、数行でも、言葉遣いがしゃべり口調でも全く問題ありません。小学生コースは担任制なので、同じ先生が1年間ずっと見てくれます。しっかり読んで、良いところを褒め、ちょっぴり改善のヒントをくれますよ。

みらい思考力ワーク・英語・プログラミング学習
2019年度は「国語・算数・経験学習+プログラミング学習」、2020年度からはこれに「英語」の学習を追加料金なしで受講できます。家庭にあるパソコン・タブレット・スマートフォンを使って、Z会の小学2年生コースの会員であれば誰でも楽しく学習できるので非常に便利です。
☟英語・プログラミイング学習については以下の記事内で詳しく紹介しています。
「みら思考力ワーク」は、これからの子ども達に必要な「自ら考え、解決していく力」が身につけられるオプション講座(追加料金あり)です。
☟みらい思考力ワークについてはこちら
Z会の教材がどんなものか、どのくらいのテキスト量があるのかを知りたい方は、「無料おためし教材」を手にいれるのがおすすめです。学習イメージが湧きやすく、子供の反応が良くわかりますよ。
通信講座は実際に手にしてみないと分からないことも多いので、ぜひ入手してみてください。