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ホントに必要?Z会小学生「みらい思考力ワーク」を息子と解いた感想

Z会小学生コース「みらい思考力ワーク」の総まとめ

Z会小学生コース1・2年生では、2019年度から新たに「みらい思考力ワーク」が登場しました。みらい思考力ワークは有料オプション講座で、通常のコースにつけるかつけないかは、受講者次第です。

わが家の息子はZ会受講中の、現在3年生。正直なところ、最初にこの「みらい思考力ワーク」を見た時、わざわざお金を払って毎月受講する必要があるのか疑問に思いました。

ところが、子どもが3年生になってみると、「みらい思考力ワーク」で伸ばせる6つの力を1・2年生のうちに育てることの重要性を感じることが多くなりました。そしてもうすぐ4年生になる今、もう少し「みらい思考力ワーク」のような問題に触れさせておけばよかったと思い、本を使って学習しています。

これらの経験から、このページではZ会「みらい思考力ワーク」についての詳細と効果、そして息子が小2の時に解いた感想などをご紹介します。

ぜひ、参考にしてください。

みらい思考力ワークとは?

2020年度から新学習指導要領が施行され、これからの子ども達は「知識の積み重ねによって得られる学力」ではなく、「習得した知識を使って問題を発見し、自ら解決していく力」が求められるようになります。

「みらい思考力ワーク」の対象学年は1・2年生です。小学校低学年の子ども達が自分で考え、自分で解決していく力を身につけられるように、思考力の基本となる「6つの力」を伸ばす講座です。

☝6つの力とは?

  • 論理的判断力(=根拠にもとづいて結論を導く力)
  • 情報整理力(=提示された情報を整理し、まとめる力)
  • 試行錯誤力(=「仮説→検証」を繰返して問題を解決する力)
  • 連想力(=ある物事から、別の物事をかんがえつく力)
  • 注意力(=全体を見渡し、細部にまで気づく力)
  • 推理力(=推測して見抜く力)

これらを伸ばすことで、思考力の幅がぐーんと広がります。

「みらい思考力ワーク」はオプション講座で、基本の学習3つ(国語・算数・経験学習)に任意でプラスすることができます。

  • 有料オプション講座
  • 毎月専用のワークブックが1冊(週1回15分×4回分)届く
  • 年3回(7月・10月・3月)に「まとめのテスト」
  • 国語や算数などの「教科学習の知識」と、「日常生活で得る知識」の両方を活用して問題解決をしていく力がつくよう設計
  • 【受講料】毎月支払いの場合770円/6ヵ月一括支払い:731円/12カ月一括支払い:654円(10%税込)

Z会の教材はすべて、基礎知識を身につけ、それらを応用・発展できるようにする構成なので、「みらい思考力ワーク」に申し込まないと思考力が伸びない、というわけではもちろんありません。

たとえば、

国語では、読解問題だけでなく「保護者にインタビューをして記事をまとめる」問題が出題されます。テキストに書かれた質問を参考に、保護者に話を聞いて文章にまとめる形式です。これを解くと、保護者から得た情報を整理してまとめる「情報整理力」と、それらを記述することで「論理的判断力」がつきます。

経験学習(りかのたね・しゃかいのたね)では、磁石の力を理解するためのおもちゃ作りを通して「情報整理力・試行錯誤力・連想力・注意力・推理力」をつけることができます。

ただし、教科学習に「みらい思考力ワーク」を追加することで、より効果的に思考の幅・問題解決能力の幅を広げることができます。

受講料は1・2年生共通です。また、スタンダード・ハイレベルのどちらを選んでも変わりません。

Z会 小学生向け講座

 


みらい思考力ワークは受講すべき?

結論から言うと、受講するのがおススメです。

中学受験をする可能性があるご家庭や、小学生のうちから思考力をしっかり伸ばしておきたいご家庭にはとくにおススメします。

理由は3つ。

  1. 思考力は学習の積み重ねで身に付くから。
  2. 問題を自宅で気軽に応用できるから。
  3. いつでも中止できるから。

①思考力は積み重ねが大切

1つ目は、思考力は学習の積み重ねで身につくものだからです。

1・2年生の時に培った力は、5・6年生になってから形になって見えてくることが多くあります。例えば、空間や図形の感覚です。低学年から柔軟に物事を捉える練習をしておくと、難解な図形問題を解くカギをひらめきやすくなります。

最近は子どもの思考力を強化するテキストが多数販売されており、「みらい思考力ワーク」の本もあります。市販本は手軽に購入できる一方で、一度に解いてすぐ終わってしまったり、数日学習して手をつけなくなったりと、継続性に欠けます。通信講座は毎月届くので、学習の積み重ねには最適です。

 

②問題を応用できる

2つ目は、問題を自宅で気軽に応用できるからです。

たとえば、「水族館にいる3文字の生き物を3つ書こう」という問題があります。これを世界の国に変えて「世界で国名が4文字の国を5つ書こう」とすれば、社会の内容にもつなげることができます。

兄弟や親子で問題を出し合えば、さらに深い思考ができるようになります。アイディア次第でいくらでも応用できることも魅力です。

 

③変更・中止が簡単

3つ目は、いつでも中止できるからです。

Z会の小学生コースでは、スタンダード・ハイレベルの変更もすぐできます。「みらい思考力ワーク」もまずは試しに受講してみて、止めたいと思ったらZ会に電話をすればOK。

では、実際のワークはどんなものなのでしょうか?

 

「みらい思考力ワーク」1年生の感想

Z会小学生コース1年生の「みらい思考力ワーク」の内容

教材見本を使って「情報整理力・推理力・連想力」の3つに挑戦しました。
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①情報整理力【1年生】

子どもに馴染みのある場面で、Z会の小学生キャラクターが話をしています。2~3文の文章から3つのヒントを読み解き、答えを導く問題です。

例えば、見本問題2つ目は「学校給食」について。

女の子のキャラクターの話から「今日の献立」を考え、4つの献立メニューの中から1つを選びます。

【1年生の問題】

「きょうの きゅうしょくでは、スープをこぼしそうに なったけれど、そっと はこんだら こぼさずに はこべたよ。(改行)いただきますの あいさつを した あとは まず ぎゅうにゅうを のんだよ。(改行)さいごに たべた デザートが おいしかったな。

Z会公式HP「みらい思考力ワークPDF」より抜粋

この文章から読み取れるヒントは、

  • スープがある
  • 牛乳がある
  • デザートがある

の3つです。

これら3品が入っている献立を選べれば、正解にたどり着くことができます。

1年生の問題なので、息子(当時2年生)はらくらくクリアしました。

ひらがな・カタカナを学習している小学校1年生にとっては、「スープをこぼしそうになった」「いただきますのあいさつ」などの情報が邪魔をしてきます。これらにまどわされずに3品を特定する力が必要です。

 

②推理力【1年生】

ある図形を箱の中に入れると、規則的に図形が変化して、箱からでてきます。箱は、青色と緑色の2つ。箱2つの「規則性」を見つけ、図形がどうなるかを考える問題です。

こちらは1年生4月号の問題。
☞教材見本の入手方法はこちら

今まで息子が出会ったことのないタイプの図形問題だったので、目をキラキラさせて楽しんでいました。さすが2年生とだけあって、箱の規則性をすぐに見つけて上手に説明することができていました。

新1年生になったばかりの4月号の問題にしては、やや難しい印象を受けましたが、親子で会話をしながら挑戦すれば、ゲーム感覚で楽しんで解くことができると思います。

 

③連想力【1年生】

連想ゲーム(言葉遊び)をしながら、語彙を増やす問題です。

たとえば、

【1年生6月号】

  • はるに さく はなの なまえを ふたつ かきましょう。
  • 「はる」から はじまる ことばを ふたつ かきましょう。

Z会公式HP「みらい思考力ワークPDF」より抜粋

ポイントは、2つ目の「はる」が「季節の春に関するもの」ではなくてもOKということです。

1つ目で「春に咲く花」について考えると、どうしても春のイメージがついてしまいますよね。でも、「はるまき」や「はるさめ」でも正解です。1つ目の問題のイメージにとらわれずに発想する力を養います。

残念ながら、息子は「はるさめ」しか思いつきませんでした。

このような問題は、頭を柔らかくしてくれますね!

 

「みらい思考力ワーク」2年生の感想

Z会小学生コース2年生の「みらい思考力ワーク」の内容

2年生は「情報整理力・試行錯誤力」に挑戦しました。

HPに掲載されている問題を参考にして画像を作成しました。参考までに見てくださいね。
☞2年生の教材画像はこちら
☞教材見本の入手方法はこちら

 

①情報整理力【2年生】

2年生では、複数の絵に共通するポイントを探し、適切にグループ分けをする問題がだされています。

例えば、「コップ・プリン・ちくわ・おにぎり・ストロー・ドーナツ・バナナ」があります。これらを「穴があいているもの」と「食べもの」を軸にグループわけをします。

Z会小学生コース2年生の「みらい思考力ワーク」の情報整理力の問題

この問題では、「食べもの」と「穴があいているもの」の2つに分けるだけではなく、「穴があいている食べもの」についても考える必要があります。

ちくわ・ドーナツは食べものですが、穴があいているので両方に当てはまりますよね。このことに気づき、2つの円が重なる場所に「ちくわ・ドーナツ」と書けるかがポイントになります。

息子は、初めての問題形式に戸惑っていましたが、円が重なった場所についてのヒントを与えると「なるほど!」とすぐ解くことができました。

新しい問題形式に触れる大切さを感じました。

 

②試行錯誤力【2年生】

絵がひとつずつ入るように、同じ形に分ける問題です。

Z会小学生コース2年生の「みらい思考力ワーク」試行錯誤力の問題
パズルゲームのような感覚で解けますが、図形を回転させるという発想がでてこないと難しい問題です。慣れてくると、小学生はすいすい解いていきます。

 

教材見本のダウンロード方法

Z会は幼児から大学受験生までの講座を扱っているため、ホームページは情報満載。

「みらい思考力ワーク」の教材見本は1・2年生共通で、Z会公式ホームページからダウンロードができます。(PDF形式)
☞教材見本はこちら

2年生の教材はダウンロードできませんが、HPでイメージ画像を見ることができます。
☞2年生の教材画像はこちら

資料請求では、みらい思考力ワークのお試し教材も入手できます。
Z会の通信教育 小学生コース

Z会小学生1年生の資料請求をするともらえるお試し教材セット

 

Z会の市販教材「思考力がひろがるワーク」

でも「みらい思考力ワーク」を受講すると、合計の受講費が高くなりますよね。ほかに習い事をしているご家庭も多いでしょうから、できるかぎり費用は抑えたいところ。

そんな場合に使えるのが、Z会が市販している「思考力がひろがるワーク」です。

2018年9月に、Z会は『思考力がひろがるワーク』3種類を出版しました。「みらい思考力ワーク」とは異なりますが、市販教材を利用するのもおススメです。

こちらも、問題の「言葉・数字」を入れかえて楽しむと、長く使うことができますよ。

☟入門編

☟基礎編(発見)

☟基礎編(穴埋め)

☟標準編(発見)

☟標準編(穴埋め)