こんにちは!
児童英語講師・受験講師のSAOです。
連日、新聞をにぎわせている「英語民間試験」問題。
開始まであと1年ちょっとなのに、まだバタバタしていますね。7月2日には、英語民間試験に参加する予定だった「TOEIC」が離脱を発表。そして、5日には「ケンブリッジ英語検定4技能CBT」から新規申込があったと発表がありました。
これが3年後に実施される制度であればよいのですが、新制度を初めて活用することになる高校生(現高2)は今年から準備をする必要があり、一刻を争います。
高校生を指導している立場上、見逃せない問題です。
そうこうしているうちに、またもや、気になる記事を見つけました。
朝日新聞2019年7月26日金曜づけ、朝刊33面です。
一部抜粋しますね。
英語民間試験「詳細が不明確」
高校長協会、訴え
2020年度から始まる大学入学共通テストで活用される英語の民間試験をめぐり。全国高校長協会が25日、「試験の周知に計画性がなく、詳細が明確になっていない」などとして、不安を解消するよう文部科学省に申し入れた。
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朝日新聞DIGITAL『英語民間試験「不安の解消を」高校長協会、異例の要望』
全国高校長協会とは、国公私立約5200校の校長が参加する団体です。このような団体が文部科学省に要望を出すことは滅多にありません。
しかし、英語民間試験が来年度に実施されるにも関わらず、試験の方針が定まっていない。結果、高校が混乱状態に陥っており、「実施を見送るべき」という意見が全国の校長から出はじめている、というのです。
全国高校長協会とは?

全国高校長協会とは、昭和23年5月に設立された協会で、事務局は東京都西新橋にあります。
◇協会の活動内容は?
協会の目的は、「高等学校、中等教育学校、高等部がある特別支援学校の教育の振興を図ること」です。
次の事業を行っています。
(HPより抜粋)
- 教育に関する調査研究
- 関係行政機関等及び関係諸団体に対する建議、要望又は意見の公表
- 会誌・会報等の発行
- 会員の研修
- その他本協会の目的達成に必要な事業
活動は、毎年1回の総会・毎年2回理事会、その他行事が多数あります。
◇会員はどんな人?
会員は、2パターン。
(HPより抜粋)
- 【正会員】
高等学校、中等教育学校及び高等部を置く特別支援学校の校長若しくは校長事務取扱者 - 【特別会員】
かって正会員であった者で理事会が推薦した者
組織は、部会と、都道府県の公・私立の高等学校長協会で構成されています。
学校関連の団体は「全国学校長協会」だけではなく、「日本私立中学高校連合会」など色々あります。
今回の新聞には、「日本私立中学高校連合会」からの意見も掲載されていました。こちらは、実施や活用の詳細を公表していない英語民間試験の団体や大学が多いので、具体案を提示するよう文部科学省から支持して欲しい」というものでした。
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これから高校生はどうすればいいのか?
大切なのは、これらの流れに惑わされずに「しっかりと英語力を磨き続けること」です。
大変なのは、みんな同じ。
保護者はメディアや学校から情報収集をする必要がありますが、高校生の子ども達は必要以上にするべきではないと思います。不安が増すだけです。状況はこれからも変わっていくので、情報収集は大人に任せましょう。
高校の先生は、頭をフル回転させて考えてくれていますし、来年度は必ずやってきます。試験の形式は、否応なしに決まるのです。
ですから、高校生のみなさんは勉強に集中すること。
英語は基礎力があれば、どの試験でもそれなりの結果を残すことができます。「この試験でないと、良い点数がでない!」というようであれば、大学が実施する英語試験でよい得点をとることは難しいでしょう。
ぜひ、未来の不安に目をむけるのではなく、目の前の「すべきこと」に注力して欲しいと思います。
最後に、参考までにこれからのスケジュールをご紹介しておきます。
☝今後のスケジュール
- 【2019年11月頃~】
共通IDの申請
☞高2は学校を通じて、既卒生は大学入試センターに共通IDを申請する - 【2019年12月~2020年1月頃】
大学入試センターがIDを発行・通知 - 【2020年4月】
英語民間試験の受験が可能になる
(受験申込時にIDを登録。4月~12月の2回分まで申請可能) - 2020年9月~】
総合型選抜(現AO入試)スタート - 【2020年11月~】
学校推薦型選抜(推薦入試)スタート - 【2021年1月】
第1回大学入学共通テスト - 【2021年1月~】
国公私立大の個別試験スタート
☟もっと詳しく知りたい方、民間試験を使った受験について知りたい方は、こんな記事もあります。
ぜひ、参考にしてください。