
通信教育講座だけで中学受験をしようと考えた場合、気になるのが「模試」です。
通塾していれば、週2~3回の授業に加えて「小テスト」や「全国模試」がセットになっていることがほとんど。塾のクラスメイトと点数を競うので、小学校3・4年生くらいであれば、親は一切手を出さずに塾にすべておまかせ!というパターンが主流です。
では、Z会の通信教育の場合は?
このページでは、実際にZ会中学受験コースで勉強している小3の息子の体験をまじえながら、Z会の「小テスト」や「全国模試」について解説します。
塾の小テスト→Z会は「てんさく問題」
まず、一般的な学習塾で行われている小テストは、Z会では毎月提出する「てんさく問題」に当たります。
毎月、月末に届くテキスト(=エブリスタディアドバンスト)に「てんさく問題」が収録されており、自分の好きな日時に解き、専用の解答用紙に記入してZ会に郵送/WEBで提出します。
結果は、Z会に到着してから約3日でタブレットに届きます。

学習塾と異なるのは、てんさく問題は
- Z会のテキストやその他の参考書を見て解いてもよい
- 目標時間はあるが、制限時間はない
- 他の受講生との競争ではなく、月の学習定着が目的
- 成績ランキングが後日発表
- 添削有効期間は1年間。目標提出日は当月末日。成績ランキングに載るにはZ会指定の提出期限日までにZ会必着。
ということです。
塾の小テストは、その週に学習した内容の復習ができているか、教材を見ずに解くのが一般的です。
その時点までの学力を測ることにより、得点をクラス分けの参考にしたり、得点を発表して受講生同士の競争意識を仰ぐためのツールとして使われたりもします。
Z会の中学受験コースは在宅学習なので、クラス分けや競争意識を仰ぐ必要はあまりありません。「てんさく問題」はあくまでも月の学習をしっかり定着させるための学習という位置づけです。
そして、学習のモチベーションを高めるため、また自分の学力レベルを知るために「ランキング」が発表されます。
志望校を登録しておけば、3年生であっても「志望校別ランキング」が出るので、全国のZ会会員の中でどのくらいの位置にいるかを把握することができます。
塾の全国模試→Z会は年2回の「到達度テスト」
3・4・5年生は「到達度テスト」のみ、6年生は到達度テストに加えて「志望校判定テスト」が半年に1回実施されます。
決められた日時に、テキストや参考書を見ずに行う全国模試です。

☝学年別「到達度テスト」
- 【3年生】10月のみ(国算)
- 【4年生】4月(国算)・10月(国算理社)
- 【5年生】4月・10月(国算理社)
- 【6年生】3月のみ(国算理社)
☝「志望校判定テスト」
- 【6年生】8月・11月(国算理社)
学習塾の模試と異なるのは、「在宅受験」であることと、受験者が「Z会会員に限られる」ことです。
大手の塾は、塾の生徒以外でも受験することが可能場合がありますが、Z会は会員のみ。
日頃、Z会のぷちぽランキングなどで切磋琢磨している仲間と共に受験し、自分の学力・立ち位置を知るためのテストになります。
この「到達度テスト」は、専用の解答用紙を専用封筒に入れ、決められた日時に試験を受けたら即郵送する必要があります。
受験科目と試験範囲は?
中学受験コースは1科目から受講可能ですが、どの科目(国語・算数・理科・社会)を受講していても全員が「国語・算数」のテスト2教科を受験することができます。
受験範囲は4月~10月に学習したすべての内容です。
とはいっても、中学受験コース初めての受験になるので、担任の先生が学習しておいて欲しい単元を教えてくれます。
今回は、国語は全範囲。
算数は、方陣算などを含んだ範囲が指定されていました。
受験日・時間は?
3年生のテストは10月の1回のみです。
☝受験スケジュール
- 【受験日】2019年10月13日(日)
- 【提出締切日】2019年10月17日(木)Z会必着
- 【志望校登録締切日】10月17日(木)
- 【答案・解答の返送】11月上旬
- 【成績発表】11月上旬(※タブレット上で発表)
教科は「国語・算数」です。
理科・社会はまだ体験学習を積み重ねている段階なので、理科・社会については4年生10月が模試初回になります。
受験日は10月13日(日)と決められていますが、どうしても都合が悪い場合は別日程でも受験可能です。しかし、Z会への提出締切日(必着日)が17日のため、受験してすぐ郵送する必要があります。
わが家は13日(日)の午後に受験し、15日(火)に郵送。Z会に届いたのは17日(水)ギリギリした。
締切日を過ぎても採点は可能です。
☝受験時間
- 【テストを受ける準備】9:00~9:10(10分)
- 【算数】9:10~9:40(30分)
- 【国語】9:50~10:20(30分)
受験時間は、1教科あたり30分。
時間変更は可能ですが、解答時間は厳守します。
子どもが毎月受けている「てんさく問題」と解答時間は同じですが、「到達度テスト」というだけで緊張感が生まれるようです。
土日に起床時間が遅かったりすると、集中力が継続できずにモチベーションが低下することもあるので、このテストを機会に、日頃の生活を見直すのもよいと思います。
受験結果・受験後に届くもの
受験後に届くものは3つです。
- 【11/5頃】採点済みの答案(デジタル処理し、印刷したもの)・答えと考え方の冊子
- 【11/5頃】成績表(※タブレット上)
- 【11/12】担任より到達度テストの復習方法のメッセージ
採点済みの答案と解答は「郵送」で、成績表は「タブレット上」に送信されます。
①答案・解答冊子
成績表が届いた日時は記録していませんが、11月5日より少し早かった気がします。文化の日以降、と考えてください。
提出締切日を過ぎて答案を提出した場合、「答えと考え方」の冊子は「Z会My Page 8739ねっと」で確認してください、とのことです。

解答用紙はデータ処理されたものが届きます。同じもののデータを、Z会マイページからもダウンロードすることができます。
「答えと考え方」には、詳しい解法のほかにも「復習の仕方・成績表の活用法」が掲載されています。
②成績表
息子の成績は…というと。
わたしが「定着していないだろうな」と思った範囲の問題をまちがっていました…。
国語の読解問題は1問20点の記述問題が不正解。また、言葉に関する問題ができなかったので全国平均以下となりました。
算数は方陣算が解けませんでしたが、後の問題はすべて正解していたので全国平均を超えることができました。

記述問題は、中学受験コースを4月に始めた頃と比べると確実にできるようになっています。ただし、息子は物語文を読む力がまだまだ弱く、今回は正解の一歩手前でつまずいていました。
成績表には分野別・レベル別の詳細がついているので、子どもの弱点や、どのくらい学習の成果がでているかがわかります。
☝国語の成績詳細

☝算数の成績表

成績詳細でわかるのは、
- 問題の種類
- 配点
- 得点率(自分の得点・全国平均得点)
- 到達度(全国平均を基準としたマーク)
の4つです。
さらに以下の4項目に分かれており、基礎・標準・応用のうちどれを集中して学習すべきか、どの分野が強いか弱いかなどがよく分かるグラフになっています。
- 大問別得点率
- 難易度別得点率(基本/標準/応用)
- 分野別得点率
- 出題形式得点率 ※国語のみ
この成績表のおかげで、息子は基礎・標準レベルの問題はにはきちんと対応できていることがわかりました。ただし、基礎知識はくり返し学習が必要なので、忘れないように復習していこうと思います。
現在は、到達達成テストの詳細結果を参考に、国語の読解問題を音読する学習を加え、文章の理解と語彙力強化につとめています。
③担任からの復習法メッセージ
成績表や解答解説が届いてから約1週間後に、担任の先生から復習ポイントのメッセージが届きました。

あたり前ですが、模擬テストは学習の成果を知ること以上に、復習に役立てることが大切です。
まずは基本・標準問題を完璧に。
応用問題は答えをよく読み、内容を理解しておくようにと書いてありました。
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初めての模試を成功させるための秘訣!
わが家では「到達度テスト」である程度の結果を残すべく、9月中旬から少しずつ復習をはじめました。
正直、毎月の学習だけで手一杯なのですが、息子が全国レベルの模試だと知って「やる気スイッチ」が入ったので、計画的に学習することにしました。
Z会よると「いい点を取るためのポイント」は、やはり計画を立ててきちんと復習することだそうです。
定期面談の結果によると、約70%の会員が計画をたてて学習をしています。

担任の先生から送られてきた「試験範囲と復習のポイントアドバイス」の通りにやるべきことをしっかりやっていれば、自ずと「計画を立てて学習する姿勢が身についていく」ということかもしれません。
それがZ会の強み、でもあると言えます。