
前回は、「足し算」と「引き算」の基本表現をご紹介しました。
☞「+・-」の詳しい英語表現はこちら
このページでは、引き続き「かけ算」と「わり算」のとっても簡単な表現をご説明します。
【復習】「+・-・×・÷」は英語で?
かけ算・わり算の表現を学習する前に、前回の確認をしましょう。
四則演算「足し算・引き算・かけ算・わり算」はそれぞれ英語で何というでしょうか?
☟答え
- 足し算=Addition [əˈdɪʃn]
- 引き算=Subtraction [səbˈtrækʃn]
- かけ算=Multiplication [ˌmʌltɪplɪˈkeɪʃn]
- わり算=Division [dɪˈvɪʒn]
※発音記号をクリックすると、外部サイト「Oxford Learners Dictionaries」で発音を確認できます。
これら4つの表現だけ見ると、小学校1年生のときに学習した「足し算・引き算」でさえ、むずかしい英語を覚えなければならないような気がしてきます。
でも、計算式に直してみると、実はとっても簡単!
私たちが慣れ親しんでいる語彙だけで表現することができます。

足し算・引き算の式で使うのは、
- 数字の英語
- plus / minus
- is
の3つだけでOK。
基本の会話表現も、質問は”What is it?(それは何ですか?)、答えは”It is ××.(それは××です。)”の形に当てはめればよいだけです。
もちろん、前回の学習にあったように、仮定法の表現や、sum(和)・difference(差)を使った言い方もできます。まずは基本表現を覚え、スラスラしゃべれるようになったら難易度を上げていくのがお勧めです。
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かけ算「A×B=C」を英語で言うと?
かけ算も、基本表現に当てはめていけば簡単に表現できます。

☝基本の語彙
2 times 3 is 6.(☞初心者向け)
2 multiplied by 3 is 6.
2 times 3 equals 6.(☞少し慣れたら)
2 multiplied by 3 equals 6.
2 times 3 is equal to 6.(☞中学生向け)
2 multiplied by 3 is equal to 6.
2 times 3 makes 6.
2 multiplied by 3 makes 6.
初級は“times”がおススメ
かけ算はmultiplicationと言います。
multiplyは「~に(…を)かける/かけ算をする」の意味で、「×」は “times”・”multiplied by”のどちらを使っても表現することができます。timesの方が口語的です。
multiplyはちょっと身構えたくなる単語ですが、正直なところ、子どもは躊躇なくすぐに覚えてしまいます。timesをうまく使いこなせるようになったら、別の表現もあることを伝え、”multioplied by”にもぜひ挑戦しましょう。
timesは比較級の基礎になる
timesに慣れ親しんでおくと、日本人が苦手とする比較級の基本感覚を身につけることができます。
たとえば、中学・高校でこんな比較表現を習ったことと思います。
(AはBの3倍の大きさである。)
これは、同等比較の “A is as large as B.(AはBと同じくらいの大きさである。)”という基本文に、「3倍」という要素を追加したものです。
実は、2×3=6も同じこと。
日本語では「2が3倍あるから、答えは6」と理解しますが、英語では「two times(2倍)が3つあるから、答えは6」と考えます。
この英語感覚を養っておくと、比較表現を無理なく理解できるようになります。比較表現は、大学受験や英語検定試験でもよくでてくるので、身につけておいて損はないですよ。
慣れたら “multiplied by”
multiplyは、「~に(…を)かける/かけ算をする」という意味の動詞でした。
計算式では“you multiply A by B” =「AにBをかける」という形でよく使います。(ここでのyouは一般人称です。)
2×3=6は、”2 multiplied by 3 is 6.”と表し、これは「3を掛けられた2は6である。」という意味です。
かけ算の「積=product」を使った表現
かけ算の結果を表す「積」は、英語で”product“と表します。”2 times 3 is 6.”は、productを使って次のように表現することができます。
The product of 2 and 3 is 6.
(2と3の積は6。)→つまり、2×3=6。
“the product of A and B”はひとかたまりなので、動詞はisになることに注意しましょう。
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かけ算「A×Bはいくつ?」を英語で言うと?
子どもとの会話で使える質問(投げかけの英語表現)を覚えましょう!
一番簡単な表現は、
It’s 6.(6です。)
です。
慣れてきたら、仮定法を取り入れてみましょう。 “(you) multiply A by B” の他にも、“(you) multiply A and B together”が使えます。
仮定法を使った質問
If you multiply 2 by 3, you get 6. (2に3を掛けたら、6になる。)
If you multiply 2 by 3, what do you get [have]? (2に3を掛けたら何になる?)
If you multiply 2 and 3 together, what do you get [have]?
わり算「A÷B=C」を英語で言うと?
わり算は “(you) divide A by B”=「AをBで割る」”という表現を使います。
基本表現に当てはめていきましょう。
☝基本の語彙
6 divided by 3 is 2.(☞初心者向け)
6 divided by 3 equals 2.(☞少し慣れたら)
6 divided by 3 is equal to 2.(☞中学生向け)
わり算の「商=quotient」を使った表現
わり算の結果を表す「商」は、英語で”quotient“と表します。”6 divided by 3 is 2.”は、quotientを使って表現すると、
The quotient of 6 and 3 is 2.
(6と3の商は2。)→つまり、6÷3=2です。
“the quotient of A and B”はひとかたまりなので、動詞はisになることに注意してください。
余りのあるわり算の場合
わり算には「余り」が生じることがあります。
余りは “with a reminder of D”と表し、わり算の式の最後に付ければOKです。
14 divided by 3 is 4 with a reminder of 2.
(14を3で割ると、4余り2になる。)
子どもには少し覚えづらいかもしれません。
わり算「A÷Bはいくつ?」を英語で言うと?
一番簡単な表現は、
It’s 2.(2です。)
仮定法を使った質問
If you divide 6 by 3, you get [have] 2. (6を3で割ると、2になる。)
If you divide 6 by 3, what do you get [have]? (6を3で割ると何になる?)
親子で学習に使えるプリントなども計画中です。
お楽しみに!