
わが家の息子は、Z会中学受験コース3年生を修了後、2月から大手学習塾Sの新4年生コースに入室します。
小1からZ会で学習していますが、中学受験コースにする!と決める前は、「Z会中学受験コース3年生の算数を学習したら、どのくらいの学力がつくのか…」「大手学習塾の入室・入塾テストに受かるぐらいのレベルは身につくのか…」が非常に気になりました。
わたしと同じ悩みを持つ人はたくさんいるはず!
そこで、このページでは、わが家の息子がZ会中学受験コース3年生をすべて学習し(4月~翌年1月)、どのくらい学習効果があったのか、また、塾と同じ・それ以上の力はついたのかを検証し、率直な感想をご紹介します。
なお、ご紹介するのは「トータル指導プラン」です。
2020年4月に開講の「塾併用要点学習プラン」は「トータル指導プラン」から映像学習+授業ノート+例題学習だけを取り出した要点学習ですので、ご注意ください。
Z会中学受験コース3年生「算数」で身につく力
Z会中学受験コースの3年生「算数」は、入試算数の基礎力を身につけることが目標です。
よって、Z会中学受験コース3年生では、小学校3年生の教科書単元を先取りしながら、その単元の4年・5年・6年生の範囲をプラス学習します。(※1月は4・6年生だけの範囲を学習します。)
3年生から中学入試独特の問題に挑戦するのかと言うと、そうではないんです!
☟3年生のカリキュラム

4月の小学校算数との比較
例えば、4月で学習する単元は「たし算とひき算/かけ算」です。
1カ月の要点学習は、6つ。
- 【第1回】3けたのたし算とひき算
- 【第2回】4けたのたし算とひき算
- 【第3回】3つの数のたし算、虫食い算
- 【第4回】0のかけ算、10のかけ算
- 【第5回】2けた×1けたの計算
- 【第6回】3けた×1けたの計算
一方、息子が通う小学校では…
- 【4/9・10・11】3けたのたし算
- 【4/12】4けた+3けたのたし算
- 【4/15・17】3けたのひき算
- 【4/18】4けた-3けたのひき算+まとめ
- 【4/20】0のかけ算・かけ算のきまり
- 【5月以降~】時刻や時間の求め方
という流れでした。
Z会中学受験コースの4月で学習する「3つの数のたし算・虫食い算」は出てきませんし、「10のかけ算・2桁×1桁・3桁×1桁のかけ算」を小学校で学習するのは5月下旬です。また、Z会では「時計と時間・長さ」を9月号でまとめて行います。
Z会は小学校より、より体系的で、学習進度が速く、中学受験で求められる算数力を鍛えるカリキュラムになっていることが4月だけでわかりますよね。
5月~7月の内容
5月号では1,000万までの数を学習し、2桁のかけ算・かけ算の虫食い算・余りのあるわり算まで網羅。5月下旬になると、中学受験コースの学習方法に慣れきました。「ちょっとむずかしくて当たり前」です。
6月号では、わり算をとことん学習。少しずつ筆算の難易度があがり、「何十でわる」計算まで終わらせます。わり算は、他の四則演算(たし算・ひき算・かけ算)の基礎力をフルに使う必要があるので、少々苦戦しました。でも、1カ月かけて学習するうちにできるように。
7月号では「計算の順序・中かっこ・大かっこ」が登場。
難しさがぐーんと増します。
「□を求める式・逆算・方陣算」など、一筋縄ではいかない問題がたくさん!Z会算数の先生によると、むずかしい問題が多いので、すべてを完璧に答えられるようにする必要はないとのこと。ただし、基本りを理解し、例題・基礎問題はしっかり理解するようにとアドバイスがありました。
この学習を見て、私は「あー、中学受験の勉強をしているんだ…」と実感しました。
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8~11月の内容
8月は億・兆からスタート。
第1回では600万を100倍したり、90兆を100で割ったり。第2回では整数の理解、第3回は「数直線」を使って桁の理解を深めます。第4・5回は「概数」や「四捨五入」です。これは、算数検定8級にも出てくるとっても大切な知識。
9月は「時刻と時間」を学習しますが、小学校と違うのは「時刻の筆算」をすること! 時間のかけ算・わり算も筆算でおこなう問題があり、息子はタジタジでした。第6回には植木算が出題され、しっかり復習しないと身につかない問題が増えていきます。
10月のテーマは「重さ・かさ」です。
g・kg・t・mgなどの重さ単位を学習し、天秤の問題で理解を深めます。10月第6回では「交かんとたんい」という分野を学びますが、これがちょっと曲者。ダース・グロス(=ダース×12)など、普段使わない単位がでてくるので、時々復習しないといけないな、と思いました。
12月~1月の比較
11月は「表とグラフ/円と球」です。
息子は夏休みに統計グラフのコンテストに参加しており、棒グラフや円グラフなどを自分で書いていたので「これは簡単!」とサクサク解いていました。円と球は学校でも同時期に学んでおり、学校の復習+応用問題への対応力をつけていました。
ちょっとつまづいたのが「コンパスの使い方」と「三角形と作図」。コンパスは小学校でも使用していますが、Z会中学受験コースは応用問題もでるので、その作図がむずかしかったそうです。映像授業では、先生が丁寧に書き方を教えてくれるので、くり返しみることで解けるようになりました。三角形の角度を導き出す問題も、息子は要復習…。
そして、Z会中学受験コースのラスト1月号。
「面積の考え方」と「樹形図や図形の数え上げ」です。これは小3の範囲ではなく、小4・6で学習するもの。中学受験入試にも出題されており、中学受験コースの総仕上げとしてしっかり学習する必要があります。a(アール)・ha(ヘクタール)なども新単位もでてきます。
本格的な中学受験向かっていく感じがしますね!
Z会中学受験コース3年生の「算数」はむずかしい?

息子曰く、「小学校の算数よりは、はるかに難しい」「Z会小学生コース2年生コースよりも進むのが速くて難しく感じる」とのこと。
①塾との比較
通塾していなかったので学習塾との比較はできませんが、個人的に興味がっ合って「日能研」のテキストを譲ってもらい、参考資料として使っていました。あくまで個人的な感想ですが、さほど難易度に差はないように思います。
日能研は受講生間の対話を重視する塾なので、1つの単元でも色んな角度から考える授業を行っています。3年生は基本週2回、発見すること・勉強することの楽しさを感じることがコンセプト。通ううちに友達ができるので、集団授業がぴったりのお子さんには日能研の方が楽に思えるかもしれません。
検討中の塾があれば、その塾がどんなミッションを抱え、どんなコンセプトの授業を展開しているのか想い浮かべてみてください。
一方、Z会中学受験コースは「算数」だけに限って言えば、1カ月の総学習時間は6時間30分で、週2回の学習で1日約40分。移動せずに自宅ででき、タブレットで管理できる学習カレンダーに沿って要点を学習し、その他の時間にドリル練習や計算練習・てんさく問題に取り組めばよいので、1カ月の学習量・ゴールが子どもにもわかりやすいのが特徴です。
息子は小3ながらも自分でカレンダーを見て学習進捗を確認し、月末には必ず「てんさく問題」を解いて提出する、という流れができあがっています。
②Z会小学生コース2年生との比較
息子は小2もZ会で学習していましたが、中学受験コースはどんどん新しい単元・要点が出てくるのでスピード感が違うそうです。
Z会小学生コース2年生は教科書準拠ではないオリジナル教材ですが、基本は小学校で学習する単元の基礎力を身につけ、スタンダードレベルでは応用力まで、ハイレベルでは発展力までを養います。1つの単元をしっかり定着させて応用までできるようにするプログラムなので、特別「速い」とは感じなかったそう。
中学受験コースは、毎日学習する要点が違うので、よりスピード感があります。
「むずかしいけど、タブレット学習だから楽しい!」というのが息子の率直な感想。(※2021年度より小学生タブレットコース2年生が開講する予定です)
③小学校との比較
小3ともなると、進級やクラス替えにも慣れて、小学校での生活はあまり不自由しなくなりました。息子の通う小学校は2クラス編成のため、友達関係がむずかしそうではありますが、勉強は良好。
Z会の勉強に関して言うと、4月は「どんどん進んで楽しい!」「学校ではまだ〇〇までしか勉強していないよ」と、クラスの友達より分かることが多いことを喜んでいました。
息子の小学校の成績はどうなった?
先ほどご紹介した通り、Z会中学受験コース3年生の算数は「教科書単元」の学習が中心です。
学校のテスト範囲とは一致しないものの、小学校の学習は「Z会で学習したことのくり返し・確認学習」になります。そのため、ケアレスミスをしなければ100点近い点数を取れるようになりました。
テストで不正解だった問題は、基礎学習の「抜け」を見つけるチャンス。
算数に限らず、国語・理科・社会も、小学校のテストでまちがった問題はきちんと見直しておくと、中学受験の土台がしっかり作れると思います。
Z会だけで「新4年生入室テスト」は合格できる?
Z会中学受験コースは、有名私立中学の合格実績があります。
100%完璧!と言えなくても、Z会の先生が言う通りにきちんと学習していれば、進学塾の入室・入塾テストは合格できると考えて問題ないと思います。(きちんとやっていれば…ですが。)
ただし、塾によってテストの傾向が違うので、事前に塾のホームページなどで情報を集め、どような算数の問題がでてくるのか対策を講じておくことが、やはり大切。
中学受験は情報収集も大切ですので、ぜひZ会も資料請求をしてみてください。